technology news

ガス濾過用中空糸膜コンパクトフィルターの特徴と性能

解説担当:T.N
解説担当者の画像

1.中空糸膜フィルターの仕組み
当社のエアフィルターは中空糸膜(ストロー状の繊維)を用いています。中空糸の外側から内側にエアが流れ
異物や水滴、細菌・ウイルスを中空糸膜の外側で捕捉します。

中空糸膜ろ過のイメージ

2.中空糸膜フィルターの構造
中空糸膜フィルターは、サポートコアが不要なため、膜の集積度及び容積効率が高く、小型化が容易。

3.ろ過の仕組み
ろ過の仕組みは異物の大きさによる直接遮断だけでなく、いくつかのろ過原理を用いてろ過性能を実現しています。

【ふるい】
膜の表面、内部で膜孔径よりも大きい粒子が捕捉されます。

ふるいろ過

【慣性・衝突】
粒子が自らの慣性によって、膜に衝突し捕捉されます。
慣性・衝突ろ過

【拡散】
気体の流れに関係なく、ブラウン 運動を行う粒子が捕捉されます。

拡散ろ過
【静電気】
静電気が帯電した膜に引き寄せられた粒子が捕捉されます。

静電気ろ過
流体粒子膜

4.中空糸膜フィルターの性能
当社のエアフィルターは、外部の第三者機関においてバクテリアおよびウイルスろ過性能試験を実施しています。
バクテリア試験はワンパス式の試験方法において、Brevundimonas diminuta を用い、ポリプロピレン中空糸膜
(ろ過精度3nm)ではLRV>9.0(除去率99.9999999%)というろ過性能となっています。ウイルス試験ではワンパス式
の試験方法において0.02µmのEscherichia coli phage MS2を指標ウイルスとして浮遊させたエアロゾルに対し、
ポリプロピレン中空糸膜(ろ過精度3nm)ではLRV>9.0(除去率99.9999999%)というろ過性能となっています。

【バクテリア試験】フィルターによる浮遊バクテリアの除去性能

試験検体  LRV
ポリプロピレン中空糸膜(ろ過精度3nm)>9.0

報告書番号:北生発2022_0035号
試験菌:Brevundimonas diminuta NBRC14213(デミニュータ菌)
試験機関:一般財団法人北里環境科学センター(神奈川県)
試験方法:当社試験条件による(ワンパス方式)

【ウイルス試験】 フィルターによる浮遊ウイルスの除去性能

試験検体  LRV
ポリプロピレン中空糸膜(ろ過精度3nm)>9.0

報告書番号:北生発2020_0827号
試験ウイルス:Escherichia coli phage MS2 NBRC 102619(大腸菌ファージ)
試験機関:一般財団法人北里環境科学センター(神奈川県)
試験方法:当社試験条件による(ワンパス方式)

LRV (Log Reduction Value)はろ過工程におけるろ過性能の指標で、「フィルターなし」と「フィルターあり」の比の対数を取ったものです。
LRV = log(フィルターなし/フィルターあり)
※バクテリア・ウイルス除去性能は、実際の使用時での性能を保証するものではありません。

 

CONTACT

お気軽にお問い合わせください