Column水に関するエトセトラ

NO.4 SDGsと浄水器

解説担当:品質保証部 F
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水は私たちの生命を支える大切な資源ですが、世界には安全な飲み水やトイレを利用できない人々が多くいます。毎日水をバケツなどで家まで運ぶ地域があり、水源が遠いため自力で長距離を歩かなければならず、その労働を担う子供が通学さえままならない地域もあります。国連はSDGs(持続可能な開発目標)の一つとして、「安全な水とトイレを世界中に」を掲げています。この目標は、2030年までにすべての人が安全な飲み水を手にできること、安全なトイレを利用できる環境を整えることを目指しています。

浄水器は、水道水や地下水などの水質を改善し、おいしい安全な飲み水にする装置です。さまざまな種類がありますが、キッツマイクロフィルターの浄水器は活性炭で塩素やトリハロメタンなどの有害な化学物質や鉛などの金属物質・カルキ臭を除去し、中空糸フィルターで赤サビや微生物・雑菌・マイクロプラスチックを除去することができます。

日本では主に家庭やオフィスで使用されていますが、世界では開発途上国や災害地域などで飲み水の確保に役立っています。

浄水器の普及はSDGs目標6「安全な水とトイレを世界中に」と関係する取り組みの一つです。水道水や地下水などの既存の水源を活用して、安全に管理された飲み水の提供し、感染症や栄養不良などの健康問題に役立ちます。また、浄水器はペットボトルやビニール袋などの使い捨て容器に入った飲料水の需要を減らし、プラスチックごみやCO2排出量などの環境問題を軽減することができます。温室効果ガスの排出量(CFP*1)をペットボトルの水と浄水器を使用した場合で比較した計算では、ペットボトルを100%とすると浄水器を利用した場合は0.3%という報告例もあります。

*1:CFP(カーボンフットプリント)
CFP(カーボンフットプリント)とは、Carbon Footprint of Products の略称で、商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量を CO2に換算して、商品やサービスに分かりやすく表示する仕組みです。

湯水のように(ごとく) という言葉がありますが、 大量に使うことを指し、通常は無駄遣いや乱費の表現として用いられています。日本ではかつて「水と安全はタダ」など言われ、水は非常に安価または無料の代名詞でした。茶道の点前で茶道具を清めるために大量の湯水を使うことに由来するそうですが、水は人と地球の貴重な資源なのです。

繰返しになりますが、浄水器は私たちの生活においてもSDGsに貢献します。浄水器を使って自宅やオフィスでおいしく水道水を飲むことで、ペットボトルやビニール袋などの使い捨て容器の使用量を減らすことができます。また、浄水器の水をマイボトルに入れて持ち歩くことで、ペットボトル代を節約できるのでお財布にも優しいのです。さらに、浄水器使ってコーヒーや紅茶などの温かい飲み物や料理を作ることで、味わいや品質を向上させることができます。

浄水器は、水の価値を高め、無駄を減らすことで、SDGs目標6「安全な水とトイレを世界中に」に貢献することができます。浄水器を使って水を大切にすることで、水不足問題の解決に向けて一歩ずつ進んでいきましょう。